いつもご覧頂きありがとうございます。
大阪センター濱田さんに引き続きまして、
今週は東京センターの榧守(かやもり)がお伝え致します。
今回は、言葉について書きたいと思います。
私が氷を作っていた時のことです。
東京センターでは、タッパーで水を凍らせ、
アイスピックで砕いて小さな氷にして使っています。
先日、私が氷を作っていると、
副会長の檜山から「気をつけてね」と声を掛けられました。
言葉をかけられたこと自体はとても嬉しかったのですが、
少し違和感が残ったので、どうしてだろうと考えてみました。
すると、よく聞く言葉や、自分だったら
「ケガをしないようにね」と言うからだろうということに考え至りました。
弊社では、研修内でお客様に「肯定的な言葉を使う」ことをお伝えしています。
それは、肯定的な言葉を使うと、
言葉とともに行動も肯定的になっていくからです。
言葉と行動の関係を説明する詩を
アメリカの心理学者、ウイリアム・ジェームスは
次のような言葉で残しています。
言葉が変われば心が変わる
心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
言葉が、行動を変える第一歩となるのです。
そのうえで、なぜ、「肯定的」な言葉である必要があるかというと、
人間の脳は否定的な言葉を理解出来ないそうなのです。
つまり、「ケガをしないように」「転ばないように」「遅刻をしないように」
というような「~しない」という否定語に対して、
私たちの脳は「ケガをする」「転ぶ」「遅刻する」という内容を
受け取ってしまうというのです。
するとどうなるかというと、皮肉なことに、
しないようにしよう、と思ったことが起きやすくなってしまいます。
頭の中に「しないようにしよう」と思ったことのイメージが浮かんでしまうので、
そのイメージ通りのことが実現しやすくなってしまうのです。
今の話を研修では、「想像する」の否定形、「想像しない」を例に、
次のような形でお伝えしています。
(実際はディズニーの某キャラクターですが、ここでは違う動物で紹介します。)
皆様、想像しないでください。
南極の海に大きな氷が浮いています。
その氷の上には大きな白熊が座っています。
実はその白熊は麦わら帽子を被っているんです。
「麦わら帽子を被った白熊」を『想像しないでください』。
いかがでしたでしょうか。
私は皆様に「麦わら帽子を被った白熊」を
想像しないでいただきたいと思っています。
しかし、私の思いに反して、皆様の頭の中には
白熊が浮かんでしまったのではないでしょうか。
このような現象を、心理学では「否定命令」と言うそうです。
「~しないで下さい」と言うことによって「~しなさい」という指示を
相手の無意識に伝える暗示的な言葉遣いの方法です。
この例のように、たとえ肯定的な気持ちで「ケガをしないように」
と言ったとしても、表現によっては、かえってその「起きてほしくない状態」を
導いてしまうことがあるのです。
そのような観点から、例えば先程の言葉は次のように
言い換えることが出来ます。
・「ケガをしないように」→「気を付けて/十分注意して」
・「転ばないように」→「ゆっくり歩いて」
・「遅刻をしないように」→「時間に余裕をもって」
このような表現に変えると、すべき行動が明確になります。
肯定的なイメージがわきますので、能動的に行動をしやすくなり、
実際の行動も変わるのだと思います。
私は社会人になり、言葉選びの大切さや一言一言の言葉の重みを学びました。
自分自身の成長の為、
そしてこれからは関わりの増えていく後輩の為にも、
私も、これからも肯定的な言葉を意識して使っていこうと
改めて思いました。
ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました。
来週は福岡センターの高さんがお送り致します。
来週もぜひご覧くださいませ。
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