福岡で業績アップ6か月研修の第4講でした。
業績アップ6か月研修は、短期で利益が上がる「損益構造」に
改善・改革して、6か月の期間中に実際に利益を上げるための、
極めて実務的な研修です。
今回は、生花店のマネージャーの方が、
全体の前で活動実績を発表されました。
「第三講の宿題で学んだライバル企業の取組を、自社で出来る形で取り入れました。
週に3回1.5人×3時間でしていた水替えの作業が
週約2回になって、月5万円のコスト改善につながりました」
今後、さらにベンチマーキングして、他社の良いところを取り入れれば、
やがて週1回になり、切り花の持ちも倍以上になると言う発表でした。
今の自分たちのやり方やノウハウが、ベストと思っていてはいけませんね。
まだまだ、改善の余地があり、会社の中に利益は隠れています。
■7期連続増収増益のカルビー株式会社
代表取締役会長兼CEO 松本 晃氏 のシンプルな業績アップ
世界最大のヘルスケア・カンパニーのジョンソン・エンド・ジョンソンの
日本法人で、9年間、社長を務めた後、利益率が低迷していたカルビーからの要請で、
2009年代表取締役会長兼CEOに就任。
「シェアがこんなに高いのに、この会社は、なぜ、もうからないのかと思っていました。
原因はすぐに分かりました。製造原価の高さです。
当時の製造原価率は65%で、競合メーカーより13%も高い。
その原因もシンプルで、全国17か所の工場の稼働率が60%しかなったのです。
私はすぐに、鹿児島にある工場へ行きました。そこで働くパートの女性がこう言うんです。
「松本会長、いい加減にしてちょうだい。私たちは週五日のうち三日しか働いていない。
正社員は月給だからいいけれど、私たちは時給よ!」と言われて、
「なるほど、そんなことになっているのか」と。
つまり、カルビーは工場を造り過ぎて稼働率が低く、
固定費が高くなってもうからない構造になっていたのです。
それなら、固定費を下げて稼働率を上げれば、
営業利益率は少なくとも10%ぐらいになる。実に簡単なことですね。」
月刊『理念と経営』10月号「巻頭対談」より
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★松本会長は、良いリーダーの条件として、
1.圧倒的な実績
2.なるほどとうならせる理論
3.そして人徳
経営者・幹部の「コスト意識」と「利益意識」の高さが、
皆さんの会社が増益出来るか否かの命運を握っています。
会社・工場・現場・お店・倉庫は、いわばコストの塊みたいなものです。
しかし、カルビーの松本会長は、
製造コストを
1.変動費
2.固定費
3.減価償却費を固定費から切り離して製造コストを三つに分類し、
さらにこの三つの製造コストを「投資」と「出費」で分類しておられます。
使うお金と時間が事業の方向性に合っているかどうか、
合っていれば「投資」そうでないなら「出費」です。
ただ、やみくもにコストを減らそうとするのではなく、
変動費と固定費に分類し、投資すべきとことには投資し、
事業の方向性に合わない出費は抑える。
経営者・幹部がきっちりと投資や出費に対する「コスト意識」を持ち、
適正利益を確保するために「利益意識」を持って取り組めているかどうかですね。
投資と出費を見極めて「コスト意識」を高め、
「利益意識」を高めて、適正利益の確保に努めましょう。
株式会社日本創造教育研究所(日創研)
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