今年最後の業績アップ戦略セミナーを、名古屋センターで開催中です。
名古屋センターと福岡会場をサテライトで結んで、計二か所での開催です。
「業績」とは何か?から始まり
「経営者・経営幹部がやるべき仕事をしていないから業績が上がらない」
とのテーマで、やるべき仕事の一つ『現状分析』を行ないました。
決算書の数字を拾い、電卓をたたいてもらいました。
社員さん一人当たりがいくら稼いでいるかを
年間・月間・一日当たりの金額を出しました。
皆さん、「へぇ!こんなの!わが社の実態は」愕然とされていました。
社員さん一人当たりの数字が上がらないと、業績は上がりません。
「現状分析」を怠ると、業績は低下します。
常に、数字に基づく分析は大切です。
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●お客様の声を聞くところに業績はある。
日創研の田舞塾と社長塾でご講演頂いた、十勝バスの野村文吾社長。
北海道帯広市を中心に路線バスを運営しています。
マイカーの普及や人口の減少で、69年から毎年減少して、
2000年代には、最高の時から比べ2割以下に落ちたそうです。
しかし、2011年に約40年ぶりに利用客数が増えました。
つまり、路線バスの運送収入をアップさせたのです。
地方の路線バス会社としては信じられないことでした。
「どうしてバスに乗っていただけないのですか?」と、
野村社長は地元の人に尋ねて回りました。
ほとんどの人が「行きたい方向への路線がない」と答えたのです。
さらに、
「行きたい方向に向かうバスが、一年に一回ぐらいなら、
あるんじゃないですか?」 と聞くと、
考え込んでから、
「よく考えたら、バスがどこに向かっているか知らないんだ。
前と後ろ、どちらから乗ればいいかもしらないし、料金も分からない。
だから、ちょっと怖いんだよな」
野村社長は、気絶するほど驚きました。
「そんなことすら知らなかったのか!」
「あるいはしばらく乗らない間に忘れてしまったのか・・・」
お客様がバスに乗らないのは「不便」だからではなく「不安」だからでした。
そこで、野村社長は、お客様の「不安」の解消に動き出しました。
・バスの乗り方のパンフレットを作製して地元で配布しました。
・バスの乗り方を説明するCMをケーブルテレビで流しました。
訪問を重ねると要望が聞こえてきました。
「病院に行くのにバスを使いたい」
「スーパーにバスで行きたい」
主な施設や病院やスーパーには、既にバスが行くように路線が組まれています。
しかし、どの停留所の近くにどんな施設があるかが、
地域の方々には分かりにくかったのです。
・「目的別時刻表」の作成
(どの路線を使えば、どんな施設に行けるか解説してある時刻表)
この活動をした路線は利用者が約2割増えました。
野村社長は、言われます。
「バス会社を経営していると、
ともするとバスを運行させることが「目的」になってしまう。
お客様にとってバスは「手段」に過ぎません。
自分たちの都合や常識を脇に置き、
お客様にとっての「良き手段」に徹することが、極めて重要です。
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「非顧客」
本来なら購入や来店してもおかしくないお客様が、
何故、わが社の商品を使って頂けないのか、そこには、必ず理由があります。
その理由を取り除くことによって、客数や取引先が増えるのですね。
近くにはまだまだたくさんの、未来のお客様がいらっしゃると言えるでしょう。
お客様が何を買っているのか、その買っている「価値」に気づき、
「価値」を高める経営が業績アップにつながるのです。
「非顧客」の声を聞く、お客様の買っている「価値」を高める経営をされていますか?
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株式会社日本創造教育研究所(日創研)
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