◆企業の競争力は、大きく分けて二つあります。
一つ目が『価格競争力』、二つ目が『非価格競争力』です。
業種業態に関係なく、あらゆる企業が同業他社との価格競争を避けたいですが、
必ずと言っていいほど、他社は価格競争を仕掛けてきます。
価格競争をせざるを得ない状況やポジションを、
実は自分たちで生み出しているケースがほとんどなのです。
■同じ客層のお客様
■同じ仕様の製品・技術・サービス
■同じ売り方の販売方法
ならば、買い手は価格が安い方で買うのが当然ですよね。
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「さらば価格競争」― 真の顧客は値段よりも品質と企業姿勢をみている
法政大学大学院政策創造研究科教授 坂本光司
「価格競争力とは、言うまでもなく、『他社より安い』といった価格の安さを売り物
にした競争力です。一方、非価格競争力とは、価格の安さではなく、他社にはない
価格以外の付加価値を売り物にした競争力です。
もう少し具体的に言うと、その企業でしか扱っていない価値ある商品や、その企業
でしか創造・提案できない価値ある感動サービス、さらには顧客が絶賛する組織風
土やブランドなどのことを言います。」
どちらの競争が理想的かといえば、おそらく100%の人々が「非価格競争」と回
答するでしょう。
それもそのはずで、価格競争は例外なく必ず誰かを犠牲にしてしまうからです。
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坂本光司先生が「非価格経営に関する実態調査」を行われました。
全国の中小企業を対象に、製造業・非製造業を含め、836社からの回答で、
「価格競争型企業」―81% 「非価格競争型企業」―19%の内訳でした。
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さて、皆さんの経営は、どちらですか?
◎非価格競争型企業であるなら、「価格決定権」を持っていることになります。
価格を自分たちで決めることができるだけの製品・技術・サービスに
それだけの競争力があるということですからね。
坂本光司先生は、
ハードな非価格経営を「商品開発力」と位置づけ、
ソフトな非価格経営をモノではなく「企業のソフト面の競争力」
つまり魅力と位置づけています。
例えば
・値段は他社より少々高いが、接客サービスやアフターサービスが抜群
・値段は少々高いが、すてきな社員がいる
・値段は少々高いが、たとえ一個でも対応してくれる
・値段は少々高いが、短納期でも対応してくれる
・値段は少々高いが、困った時にすぐに飛んできてくれる
・値段は少々高いが、ワンストップサービスをしてくれる
・値段は少々高いが、社会貢献・地域貢献に献身的
・値段は少々高いが、決してうそをつかず安全・安心
・値段は少々高いが、いつも親切・丁寧に対応
・値段は少々高いが、品質・制度が抜群
それぞれの非価格競争力は小さなことかもしれませんが、
これら一つひとつが増加していくにつれ、
まさに「小差が大差を生む」ことになります。
そして、断トツの競争力を形成していくのです。
●私たち中小企業にとっては、この「人間らしいサービス」
「人間ならではのサービス」が重要ですね。
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