先日、日創研千葉北経営研究会の例会にて講演させて頂きました。
週末の金曜日の夜にも関わらず、
会場の千葉県柏市にある東葛テクノプラザに
多くの方にお越し頂き、心より感謝申し上げます。
先日の大阪開催の業績アップ6か月研修の
第二講でもお伝えしたことですが、
企業経営でとても重要なのは、やはり「創客」です。
近年、「売上」を獲得するのが難しいと言われていますが、
それでも「売上」をきっちりと獲得し続けている会社があります。
また、同じ会社の中でも「売上」を確実に獲得している人と、
なかなか伸び悩んでいる人に分かれます。
その大きな違いは、「何のために営業活動を行うか?」という、
営業活動に対する「理念と目的」が違うようです。
■何のために営業活動を行うのか?
営業活動を行う基本は、あくまでも「お客様へのお役立ち」であり、
「商品を何とか買って頂きたい!」
「契約を何とか取りたい!」ということだけではなく、
「なぜ、商品を買って頂きたいのか?」
「なぜ、契約して頂きたいのか?」など、
「お客様へのお役立ち」のための価値を提供したい、
という念(おも)いが、営業活動のベースに無くてはならないのです。
だから、「売らんかなの営業」から
「お客様に寄り添って、困りごとや問題解決のための提案営業」に変わります。
お客様との共感(シンパシーsympathy)がうまれ、
お客様が心を動かされるのですね。
『何のために営業活動を行うか?』
その目的を常に意識しておくことが大事です。
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■「競争に勝つ」という相対的価値ではなく、
「世の人のため」という絶対的価値を追求して。
世のため、人のため、何のために商品の開発や販売をするのか?
【象徴的なホンダのエピソード】
ホンダが1970年代に低公害型CVCCエンジンを開発したときのことです。
当時、アメリカで車の排ガスに含まれる公害物質を
5年以内に10分の1以下にすることを義務づけた
マスキー法が議会に提出されていました。
この基準に対して、世界中の自動車メーカーが
「ほとんど不可能である」と主張しましたが、
社長の本田宗一郎さんは
「アメリカのビッグスリーと並ぶ千載一遇のチャンスだ」と、
あちらこちらではっぱをかけて回ったといいます。
一方、低公害車プロジェクトの現場のエンジニアたちの思いは
別のところにありました。
彼らは、ビッグスリーに勝つためでもなければ、
会社のためでもなく、
「将来を担う子どもたちに、きれいな青空を残したい」
という使命感から困難な開発に取り組んでいたのです。
日経ビジネス文庫「全員経営」野中郁次郎・勝見 明共著
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○後に本田宗一郎氏は、社長退任の席でこのことを振り返り、
自分の発想がいつの間にか『企業本位』に立っていたことを反省しています。
世界に先んじて低公害者を開発する姿勢は、
トヨタのハイブリッド車の開発も同様でした。
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■「何のために」製造・販売・輸送・設計・
施工・企画・イベント等をするのか?
理念・ビジョン・使命、すべて大切ですよね。
そこから、商品・技術・サービスが開発されたり、
あるいは既存の商品・技術・サービスの改善が行われます。
しかし、現場ではあっという間に月末を迎え、
予算目標や生産目標に追われて、現場を回すのに精一杯。
いつの間にか数字を追いかけ過ぎてしまった結果、数字が逃げていた。
そんな現状は無いでしょうか?
数字を追いかけるのは必要です。
しかし、「何のために営業活動を行うか?」を追いかけることも必要です。
どちらに傾き過ぎても業績は上がりません。
この二つのバランスが重要です。
「数字」そして「何のために営業活動をするのか?」
皆さんの会社はいかがですか?
どちかに傾いていませんか?
株式会社日本創造教育研究所(日創研)
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